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【解決事例】変更届をしないまま在留期間更新を迎えた場合

 

手続

入管手続の取次(在留期間更新許可申請)

事件の種類

在留資格の在留期間更新許可申請

立場

外国人労働者(「技術・人文知識・国際業務」)

事案の概要

依頼人(外国人労働者)は、所属機関(勤務先)の都合で別会社へ出向していた。所属機関は更新許可の時期を迎えるまで、変更届が必要であることを知らずに出向の届出をしていなかった。また、更新許可申請のタイミングで別の所属機関と契約予定であった。

所属機関について変更があった場合は入管への届出が必要です

在留資格の種類によっては、所属機関の存在が在留資格の基礎になっています。

入管法第19条の16第2号は,「高度専門職1号イ」,「高度専門職1号ロ」,「高度専門職2号」(入管法別表第1の2の表の高度専門職の項の下欄2号イ 又はロに掲げる活動に従事する場合),「研究」,「技術・人文知識・国際業務」,「介護」,「興行」(本邦の公私の機関との契約に基づいて活動している場合に限ります。以下同じ。)又は「技能」の在留資格をもつ外国人(以下「2号該当者」と呼びます。)に対し,契約の相手方である機関(以下「契約機関」と呼びます。また活動機関と契約機関を合わせて所属機関と呼びます。)の変更について,届出を義務付けています。

契約機関に変更があった場合とは,

①契約機関の名前が変わったとき,

②契約機関の所在地が変わったとき,

③契約機関が無くなったとき,

④契約機関との契約を終了したとき,

⑤新たな契約機関と契約を結んだときの5つを指します。

「所属機関に関する届出 (入管法第19条の16第1号及び第2号)について」(出入国在留管理庁)

届出の期限は変更があった日から14日以内と定められています。

届出をしていなかったことが分かった時

届出をしなかった場合には20万円以下の罰金に,虚偽届出は1年以下の懲役又は 20万円以下の罰金に処せられることがあるほか,住居地の届出をしなかったり虚偽届出をした場合には,在留資格が取り消されることがあります。また,虚偽届出をして懲役に処せられた場合は退去強制事由にも該当します。

「知っておきたい!!在留管理制度あれこれ「各種届出関係」」(出入国在留管理庁)

所属機関に変更があった場合は、必ず届出をしましょう。

届出をしていなかったことに後から気づいた場合、その事実関係を明らかにせずに在留期間更新手続をしてしまうと、在留期間更新が許可されない、または在留期間が短くされる可能性もあります。

今回のケースについて

今回のケースの場合、本人や所属機関に届出を怠っていたことについて故意・悪意はありませんでした。そのため、在留期間更新許可申請に際し、出向と不届に至る事実経過、契約の終了若しくは新たな契約の事実がないこと等を記載した弁護士の意見書を提出しました。また、以前の所属機関と新たに契約予定の所属機関の代表者作成陳述書も添付して、申請者の在留資格該当性と、「(所属)機関」及び「契約」の適性性・安定性・継続性の立証に努めました。

在留期間更新許可申請について弁護士にご依頼されることは稀です。スムーズな更新許可が見込まれる場合は行政書士等にご依頼されることをお勧めしますが、今回のように、更新許可への懸念点が見られる場合は、弁護士へ相談してはいかがでしょうか。その際は、入管法に詳しい専門弁護士にご相談に行かれることを強くお勧めします。

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