解決事例と感謝の声のご紹介~未払残業代(タクシードライバー)について裁判前の交渉で和解成立~

給料・残業代請求を交渉・示談で当職に依頼された60代男性の依頼者様より、感謝の声を頂きました。

相談前

大阪府内のタクシー会社に勤めていたタクシードライバーの依頼主様は、毎月渡される給与明細の中身についてずっと疑問を抱いていました。給与明細に記載されている各項目の金額と支給額の計算が合わないのです。賃金規程のとおりに賃金が支払われているのだろうか、と何度も会社に問い合わせてもなかなか取り合ってもらえないことから、国際自動車事件の2020年3月30日最高裁判決を知って、弊事務所に相談にいらっしゃいました。
雇用契約書からは、直ちに上記計算式を導くことはできません。会社側弁護士との交渉を経て、会社の賃金の計算式が明らかになりました。

賃金=基本給+歩合給+協定歩合給(水揚げ×歩率-(基本給+時間外手当+深夜手当+歩合給)+時間外手当+深夜手当
というのが賃金の計算式です。
「+」「-」を打ち消すと、
賃金=水揚げ×歩率
となります。

相談後

今回は、労働者側代理人の弊所弁護士と会社側代理人弁護士との交渉により、裁判をすることなく和解に至りました。解決金の額は、基本給部分及び歩合給部分の未払い残業代全額です。

弁護士からのコメント

国際自動車事件最高裁判決に基づく交渉が成立

このように、時間外手当や深夜手当が一見支払われているように見えて実際は差引かれているような賃金体系は、タクシーやトラックなどの交通運輸業界で多く見られます。弊所HPでもお伝えしたとおり、このようにいったん「+残業代」した後、「-残業代」と残業代を差し引くのは違法であるとする最高裁判決が出ています。
今回の依頼主様の事案も、この国際自動車事件最高裁判決を前提に交渉が進められ、和解が成立しました。
本解決事例について、詳しくは
https://www.ak-osaka.org/労働問題/15873/

依頼者様からの感謝の声

2016年に賃金明細が最低賃金を下回っていることに気がつきました。会社担当者へ質問しましたが、納得できる説明がありませんでした。仕方なく労働基準監督署へ行き質問しました。質問を続けていると、相談係が労働基準監督官になり「未払い残業代を請求しますか?」と質問され、実態を理解し改善を会社へ要求しました。

2020年にコロナ禍による仕事量の減少によりにメールで相談して、2020年8月に解決しました

タクシー業界におけるドライバーの賃金問題(完全歩合給制賃金、変形労働時間制、未払い残業代等)は複雑です。おかしいと感じている事柄を解決するにはプロの力が必要です。私は上部労働組合へも相談しましたが、機能不全状態でした。タクシードライバーの一人ひとりが声を上げプロへ相談・行動することが、大事だと思います。

多くの方々は高齢者だと思います。最後の職場だと思います。コロナ禍でも正当な賃金は請求すべきだと私は考えました。中井先生の戦う姿勢と丁寧な応対に感謝しています。