パワーハラスメント

1 パワーハラスメントとは
法律でパワーハラスメントの定義が規定されているわけではありませんが、
次のように定義づけをしている裁判例もあります。

「組織・上司が職務権限を使って、職務とは関係ない事項あるいは職務上であっても適正な範囲を超えて、部下に対し、有形無形に継続的な圧力を加え、受ける側がそれを精神的負担と感じたときに成立するものをいう、と一応定義する。」(東京地裁平成20年10月21日判決)

職場のいじめ・嫌がらせ問題に関する円卓会議ワーキング・グループ報告(平成24年1月30日)
職場のパワーハラスメントの行為類型を以下のとおり挙げた(ただし、職場のパワーハラスメントのすべてを網羅するものではないことに留意する必要がある。)。
類型     具体的行為
(1)身体的な攻撃(暴行・傷害)
(2)精神的な攻撃(脅迫・暴言等)
(3)人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)
(4)過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害)
(5)過小な要求(業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと)
(6)個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)

2 パワーハラスメントの責任追及方法
⑴ 労働組合や弁護士による交渉
⑵ 行為者に対する損害賠償請求
⑶ 行為者を刑事告訴
⑷ 使用者に対する損害賠償請求
⑸ 労災申請(精神疾患:うつ、適応障害など)
⑹ 労災による使用者への損害賠償請求

弁護士 中井雅人